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あの大戦から65年。その時兵士だった方々の体験をビデオに残そう。保存の会発全国キャラバン隊の歩み。
先日沖縄慶良間諸島に行ってきたメンバーの報告がメーリングリストに流れていましたので、転載します。
まずは3月27日(水)の、座間味島と阿嘉島です。

◆◆◆

皆様へ

今年は3月恒例の沖縄キャラバンと言うほどのものはなかったのですが
私は27日に座間味島、阿嘉島(あかじま)に、28日は渡嘉敷の慰霊祭に行き、
阿嘉島の部隊で炊事班にいた宮平梅さん(96歳)のお話を座間味のデーサービスで
阿嘉島の少年義勇隊にいた垣花武一さん(89歳)のお話を阿嘉島で伺うことが出来ました。

この部隊の炊事班にいた島の女性は6名、少年義勇軍は、島に戻っていた
旧制中学1年生と島の尋常学校高等科の少年たちで構成された18名だったそうですから
ともに「もう他に話せる人はいないかな」と言いながらの聞き取りでした。
もともとは昨夏の沖縄でのゆんたくイベントにいらして下さった方の取材に
12月に伺ったところ、年の離れたお姉さんと、従兄弟を紹介いただき
わらしべ長者?の様になった経緯です。

阿嘉島は座間味・渡嘉敷から船で15分ほどの島で、座間味・渡嘉敷同様
日本軍が駐留し、米軍が上陸してきたのですが
二つの島のように集団自決は起こりませんでした…と思っていましたが、
実際のお話を伺うとこれは偶然も多く重なった幸運で
住民に手りゅう弾は配られており一か所に集まって待機
(12月の方のお話では別途住民を狙う機関銃も据え付けられていた)。
最後のお伺いを戦隊長にたてに行った時、米軍が上陸後徹底的には攻め込んでこないので
「もう少し待て」と言ったところ、それを伝える防衛隊員が「戦隊長が中止と言ってる」
と伝えたため、死ぬ空気になっていた住民は一気に息を吹き返したというお話でした。

またそこにいくまでも、梅さんは手榴弾が足りないので崖から飛び降りるつもりで
移動していたら、たまたま知り合いの朝鮮人軍属に会い住民の集結場所を教えられたとか、
武一さんの方もその夜切り込みたいの道案内の命令が一度出てまた手榴弾が配られたものの
年長の切り込み隊長(戦死)の判断で、少年たちは連れて行かないことになったとか
それぞれが紙一重の経験をしておられました。

また自決は起こらなかったものの、そこから8月23日の投降まで
島民と兵士ともどもの飢餓との戦いが起こります。
島のものは一木一草も勝手に取ってはならないという戦隊長命令が出され
実際に自分が植えた作物を採った島民が激しい暴行を受けているので
自決にならない道筋を作ったと言え島民の戦隊長への評判は非常に悪いのですが
一方で飢えているということで言えば島の生活のノウハウのない一般兵士の方が
島民より酷かったとの話でした。

このほか島ではおにぎりを盗った濡れ衣で朝鮮人軍夫7名が処刑されていますが
(病気などを含めて亡くなった朝鮮人軍夫は12名)、梅さんは実際に盗んだ
日本兵も知っていて、処刑後の遺体もつぶさに見ておられました。
また日本人の老夫妻がスパイの疑いで殺されていますが
これは今回話して下さったお二人の親族で、武一さんは路上に放置された
ご遺体を見ておられました。

何かと陰惨さのあるお話ですが、一方で集団自決が起こらなかったので
いろいろお話にタブーがないのだなという感じはありました。
戦隊長は戦後島を何度か訪れ、いろいろ経過はあるものの
最終的にはスパイで殺されたご夫婦の遺族に頭をついて詫び、
武一さんも「水には流さないけれど許す気になった」と。
戦隊長は「その当時はそれが正しいと思っていた」と話したそうですが、
自分の子供たちからも「お父さんは沖縄で何をしてきたのだ」と
激しく責められていた、亡くなるまで毎年お供えを送ってきて
それは一つの気持ちなのだとは受け止めていたとのこと。
陸士を出たと言え20代の戦隊長が判断、背負えるものについては
考えさせられるところもありました。

本当は阿嘉島に泊まればまだまだお話の続きがあったのですが、
民宿は春休みの観光客でいっぱいで16時の最終高速船に飛び乗り帰って来ました。
出航15分前にお話を断ち切り、目の前のケラマジカの写真も撮らず、
港まで全速力でダッシュ! 島で宿もなく取り残されるとどうしようもないので…。
島にはマルレの壕も残っており、もう一度お話を聞きに行きたいと思っています。
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