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あの大戦から65年。その時兵士だった方々の体験をビデオに残そう。保存の会発全国キャラバン隊の歩み。
東東北チームが、8月18日(水)午前に伺った証言です。

◆◆◆

◎大畑(旧姓:久保)政次郎さん
1923(大正12)年11月生 86歳 
本籍地:青森県
中国戦線

1943(昭和18)年7月 徴兵検査 甲種合格。
1943(昭和18)年12月 独立混成第7旅団の旅団通信隊(中国・張店)へ入隊。
1944(昭和19)年3月 大陸打通作戦の京漢作戦(河南作戦)参加のため張店を出動。
1944(昭和19)年4月 黄河を渡り、新鄭、許昌攻略戦に参加。
1944(昭和19)年5月 壌城攻略戦に参加。
1944(昭和19)年6月 魯山、南陽攻略戦などに参加。京漢作戦終了。
1944(昭和19)年7月 独混7旅団を基幹として第115師団が編成される。
1944(昭和19)年8月 一選抜上等兵に選出。初年兵の通信訓練係を命じられる。
1945(昭和20)年7月 老河口作戦に参加。南陽、県と河南省を西進する。
1945(昭和20)年8月 終戦を知った後、完全武装のまま東へ撤退行動を続ける。
1945(昭和20)年10月 京漢線沿いの堰城付近で武装解除。中国軍の捕虜となる。
1947(昭和22)年4月 帰国のため河南省を出発。上海を出発し、鹿児島港着。復員。

大畑さんは、徴兵まで東京の工場に勤務しながら、神奈川県鶴見の無線通信士養成所の夜学部を出ていたので、通信兵を希望していました。その希望がかない、通信隊に入隊したのですが、中国での初年兵訓練では厳しくしごかれたそうです。その経験が、後の初年兵訓練係に役立ったとのことですが、鉄拳制裁の必要性も認めており、その兼ね合いが難しいと回想していました。
初年兵教育が終わる頃、大陸打通作戦(京漢作戦)に参加することになったので、専門の通信兵教育は実戦と同時に行われることになりました。なお、戦史では「京漢作戦」と呼ばれますが、大畑さんは「河南作戦」とおっしゃっていました。作戦の目的が河南省の洛陽、許昌などを制圧して京漢鉄道を確保することにあったので、当時、部隊ではそう呼称されていたのかもしれません。

通信隊だったため、部隊の最後尾にあってて司令部と行動を共にすることが多く、最前線で工兵や歩兵が戦闘を始めると休憩になったので、行軍中は早く戦闘が始まればいいのにと思っていたそうです。また、戦闘中は隊員たちと一緒に戦闘の様子を見物したこともあったそうです。
最前線で白兵戦こそなかったものの、敵軍から銃砲弾を浴びることは度々あり、初めて戦闘を体験した時は、その場に伏せったまま身動きも出来なかったとのこと。いわゆる「腰が抜けた」状態だったそうです。

成績優秀だったため上等兵に選抜され、初年兵への通信教育を担当することになりました。第115師団は昭和20年3月に老河口作戦に参加しますが、大畑さんは引続き初年兵教育を担当するため残留組に回されていました。しかし、7月、残留組にも出動命令が出て、河南省・内郷の西で通信隊本隊と合流しました。
隊の性質上、広島・長崎の原爆投下、ソ連の満州侵攻などを早くに知っていましたが、8月15日の日本降伏は知らなかったそうで、17日に降伏の噂が広がり、18日に部隊長から報告があったそうです。
終戦時、大畑さんがいたのは河南省・湖北省・陜西省の省境のあたりで、市販されている中国地図に南陽、内郷の記載がありますので、関心のある方は地図で確認してください。
その辺りは、広大な中国戦線の中でも西の最前線であり、終戦を知った大畑さんたちは生きて日本に帰ることは出来ないと諦めたそうです。しかし、部隊長の訓示もあり、完全武装のまま東進。京漢線まで戻り、そこで中国軍の捕虜となりました。

1年半ほどの収容所生活の後、帰国することになったのですが、上海まで列車で移動する際、警護の中国兵や中国人乗務員が度々列車を止めては金品を要求するので大変だったとのことです。中国人は極貧で、そうする生活の必要があったのだろうとおっしゃっていました。
復員後、昭和23年に養子となり、旧姓の久保から大畑となりました。
部隊の呼称についてですが、独立混成第7旅団の呼称が「北方29部隊」、通信隊が「79部隊」。従って、独立混成第7旅団通信隊は「北方2979部隊」となり、これは第115師団に編成された後も変わらなかったそうです。
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