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あの大戦から65年。その時兵士だった方々の体験をビデオに残そう。保存の会発全国キャラバン隊の歩み。
1945年8月15日以降の占領期の日本に関する年表を検索してみると、「11月26日 軍人恩給停止」という記述のあるものをいくつか見つけました。
しかし、実際にこの日から停止されたという文書等は、ネットでみた限りではみつけられませんでした。
戦後70年特集、ネットに転がる年表上で見つけても、裏が取れない場合はネタにしない(できない)ことにしているのですが、今回、一応70年後になるかもしれない今日取り上げてみることにします。来年の2月1日も戦後70年的な特集やっているかどうかわからないですので。

GHQから、軍人恩給停止についての覚書が出されたのは11月24日となっています。そして、覚書を受けて軍人恩給が廃止されるのが翌1946年2月1日からであるようです。(サンフランシスコ講和条約発効に伴って復活します。)
当初「戦犯者の恩給停止」の指令であったようですが、結局重症者を除く傷痍軍人や戦没者遺族への支給も停止されることになります。「名誉の負傷」とされたり、戦死者を出して「誉の家」と呼ばれたりしていた社会は一変するのです。
ただ、一般的な軍人恩給については、軍人として一定の年限を満たした場合にのみ受けられるもので、根こそぎ動員された多くの人達は対象外でした。シベリア抑留されていた方々も、抑留の期間は戦時とみなされず、従軍した年限として数えることができないことになっているようです。
恩給停止によっていっそう苦難が続いたというのが一応知識としてあっても、実態はあまりよくわかっていないことに気づきます。

保存の会でも今後、戦後の部分まで広げて証言を伺うようにしようという話をしていますが、恩給については一つのポイントなのかもしれません。
そして、やっぱりネット上を調べるのでは限界があるものだと感じました。

実は戦中までは、軍人以外の被害を救済する制度もあったのだという記述も見つけました。恩給が復活したとき、そちらは顧みられなかったのだと。
この辺りも、確認ができていないので、今後調べてみたいと思います。
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コメント
この記事へのコメント
軍人恩給停止と関係があると思われる資料があります。昭和21年1月23日付「軍人退職金返納指令」というもの。山梨県の個人あてで、GHQの指令に基づき、大至急返納せよというものです。軍人の特権にあたるものをはく奪していった様子がうかがえます。参考になりました。
2015/11/26(木) 20:48 | URL | 信州戦争資料センター #-[ 編集]
信州戦争資料センター様
いつもながら情報ありがとうございます。本当にあらゆる資料をお持ちなのですね。
それにしても、「返納」って・・・廃止だけじゃなくて返せというのはすごいですね。
徹底して作り上げられたシステムを徹底して壊すわけでしょうが、抜け道もあったらしい話も見かけました。

今後、もっと制度や社会情勢についての知識を得つつ、証言や実物資料で確認してみたいものです。
2015/11/27(金) 20:51 | URL | しょうみー@ブログ係 #sCdCES4I[ 編集]
図書館に入っている新聞データベースで調べたところ、昭和20年11月24日付「恩給および恵与」の覚書がつくられ、25日に昭和21年2月1日に支払停止を指令されたとのこと。恩給が世襲軍人階級の永続を許す一手段、というのが理由の一つに挙がっていました。翌日に文官恩給も停止へ、世襲財産法廃止へと、制度見直しが進んでいった時期になります。恩給の復活は昭和28年の恩給法改正案成立によります。昭和30年代のコラムでは、上に手厚い仕組みであることやインフレに換算して支給額を決めたことなどの問題を指摘、昭和55年には御受給者の組織ができたことなど、いろいろわかりました。新聞、あなどれません。
2015/11/30(月) 12:40 | URL | 信州戦争資料センター #-[ 編集]
御受給者→未受給者 の間違いです。すみません。また、24日の覚書には退職手当停止も含まれていて、当センター資料はこのあたりに関連があるようです。
2015/11/30(月) 12:43 | URL | 信州戦争資料センター #-[ 編集]
信州戦争資料センター様
続報ありがとうございます。新聞、さすがです。
資料と新聞が一緒になると、視覚的に意味が伝わって来そうです。

ネットで調べていたときは、国会図書館のデータベースの11月24日付の官報の画像が出てきましたが、どこを見ればそれが出ているのかめくっている間に目が痛くなって断念しました。
恩給復活に関する議論の記録も転がっていましたので、ネットもなかなかのもんではありますが。
戦争を支えたしくみを念入りに解体していく過程は、しくみを深く知っているとまた何か感じるものがあるでしょうね。

戦死に対して手当てが出たために、本当は生きていて帰ったのに家族に複雑な顔をされたような話もあり、受給できていた場合も悲喜こもごものようで、影響の大きさを感じます。
2015/11/30(月) 21:10 | URL | しょうみー@ブログ係 #sCdCES4I[ 編集]
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