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あの大戦から65年。その時兵士だった方々の体験をビデオに残そう。保存の会発全国キャラバン隊の歩み。
青春18切符の旅2011年夏、2011年8月7日(日)に行った聞き取りの証言概要です。
昨年の終戦の日にメーリングリストに流れていました。

◆◆◆

◎出口忠一さん(96)
取材日:平成二十三年八月七日
所属:独立混成第二旅団(北支派遣軍常岡部隊)独立歩兵第三大隊第三中隊三小隊~旅団本部~海軍軍属
兵科:歩兵(擲弾筒)
戦地:北支
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○大正五年一月、静岡県生まれ。

・小学校を出てから東京にあった造り酒屋さんに勤める。

○昭和十二年十一月、召集。静岡三十四連隊に独立混成第二旅団要員として入営。

・四中隊。
・冬に不審番をしていると、石炭がなくなって中隊の准尉に「お前、風呂場に行って石炭かっぱらってこい」と言われた。おっかなくてしょうがないが石炭をバケツ一杯とってきたら「お前なかなか良い」と褒めてくれた。
・案外軍隊には恵まれた。

○昭和十三年、塘沽へ上陸。

・独立歩兵第三大隊第三中隊三小隊。
・天津から北京へ行軍。
・途中で調子が悪くなって北京の兵站病院へ入院。
・病院には慰問団が来てにぎやかにいろいろやっていた。
・ある程度良くなったので退院。唐山で一カ月療養してから中隊を追求。
・支那人が乗れというので、支那語もわからないままとりあえず人力車に乗って連れてってもらったが、よくわからない所についた。困っていたら友軍の兵隊が来たので、道を教えてもらった。
・宣化から大同へ移動。
・大同の糧秣廠に一週間くらいいて、輸送隊の車で中隊のいた”うっけん”へ向かった。
・その時に襲撃を受ける。むこうからパリパリ撃って来た。初めて鉄砲に弾を込めて戦った。なんとか追い払って”うっけん”について中隊に合流。

・「大隊本部に行け」と言われたので二・三カ月行っていた。それから中隊に戻ると今度は「旅団本部に行け」と言われた。
・旅団本部は張家口。
・蒙古自治政府に書類を持って行ったりしていた。
・サイドカーに乗って届けに行く。運転は上等兵。自分は一等兵。
・サイドカーに乗っていると、将校が偉い人が来たと思って刀を抜いて敬礼してきた。
・そうこうするうちにどういうわけか参謀の当番兵になった。そのまま大行山脈に作戦に出た。
・近隣の民家を焼き払えという命令が出されて行ってみたら、目の悪い婆さんが一人いて、「まさか火を付けて燃やすわけにはいかねえからなあ」と思ってそのままにした。
・その晩、八路軍に包囲されて元いた中隊の一個分隊が全滅してしまった。
・長野県出身の初年兵が手榴弾で足をやられた。手当てができる場所がないので穴を掘ってそのままに。
・あくる日、山を下って行ったところ、「三中隊、和田上等兵が負傷した!」という声が聞こえたが、部隊はどんどん先に行ってしまった。後で戦死したときいた。

・”うっけん”には城壁があり、北門、西門、東門と門があって、それぞれ歩哨が立っていた。
・夜になると、ずーっとむこうの山のふもとに明かりが見えて、そこで戦っていることがわかった。
・作戦中に負傷して捕虜になって八路軍に手当てを受けた兵隊が部隊に帰って来たことがあった。みんなで集まって何かしようという時にその兵隊がやって来ると、意地の悪い曹長が「お前は捕虜になったから」と言って話の中に入れなかった。

・居留民がいて宣化では一緒に野球をやったりしていた。平和な所ではそういうことが出来た。

○昭和十五年(?)八月、高崎連隊に帰ってきて除隊。

・海軍軍属に志願。
・月島の五号地にいた隊に所属。海軍省や海軍工廠の防空壕を作ったり使役していた。
・夜、将校が回ってきて点呼をとる。「総員何名、現在員何名」と報告する。
・班長をしていたが、班員は北海道の炭坑にいたとか、やくざみたいな者ばかり。夜は博打をやっていて、「班長!」と呼ぶので行ってみると「お前そこで見張っててくれや」という調子。
・しばらくしてどこかへ移動することになり船に乗った。ところが伝染病が発生して移動が取り消しになった。
・海軍軍属にいてもつまらないし、こんなところにいるなら戦争に行ったほうがいいと思って、村の自治会長に手紙を出して海軍軍属を解除してもらった。家に帰れば召集が来るだろうと思っていたがちっとも来なかった。
・青年学校の手伝いをしたりしていて、会社に勤めることに。。
・静岡で空襲と艦砲射撃に遭う。
・豆腐屋のお婆さんが負傷してみんなで担いで運んだ。その時にみんながやさしい言葉をかけるので怒った。負傷したときは厳しく励ますものだと思っていた。

○昭和二十年八月、大曲で終戦を聞く。

・「これでよかったなあ」と思った。


●除隊時、陸軍一等兵。
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