あの大戦から65年。その時兵士だった方々の体験をビデオに残そう。保存の会発全国キャラバン隊の歩み。
昨日の日記は、書いていて涙がぼたぼた落ちて大変でした。書いている間に泣けてしまいまして。
こういう活動記録ブログとしては、あまりよくないのだろうと思いますが、3年ほど前から思っていることを少々。

私自身は、その3年ほど前まで祖父が健在だったにもかかわらず、戦争の話はほとんど聴いたことがありませんでした。比較的現代の戦争を知る人の話は聴きに行ったことがあります。戦場ジャーナリストや、海外の兵士だった人の講演等。
自分の祖父の話を聴くことはもちろん大事だろうけれども、今戦場にいる人の方が、今会っておかないと2度と会えなくなるかもしれないという感覚が強かったのです。逆にいえば、うちの祖父はまだ元気だろうと思っていたところがあったということです。
何度か入院して生死をさまよってもまた元気になっていましたし。
3年ほど前も、今度も大丈夫、と思っていました。しかし、今度は急変し、そのまま2度と話をすることはできなくなりました。

66年前、戦場で生死の境をさまよって生還してきた兵士たちが、再びそういう世界にさしかかりつつあるのだと、そのとき思いました。

このような考え方は、不謹慎なのかもしれませんが。けっこう危機感は覚えています。
一方で、体験者の方を前に、「お元気だなあ」としみじみびっくりすることが多いのも事実です。私より元気。実際、明日の命はわからないのは、誰しも同じであることはさておいても。
戦争中のお話を伺う一方で、今の武勇伝に驚かされる日々が、私はだいぶ好きであるようです。ある意味、癖になる、という感覚でしょうか。
・・・・・・また不適切な発言をしたような気がしますが、これで切り替えようと思います。もちろん、この世から去りゆかれた方のことは忘れることなく。
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昨日、戦場体験史料館に寄ったところ、ちょうど前日、2月11日(金)の午後に名古屋でお話を伺った方のご家族から郵便物が届いていたということでした。その聞き取りにお邪魔した東海キャラバンのリーダーと私宛になっていたので、いっしょに開けてみました。
体験者の方の息子さん(写真を趣味にされているとのこと)が立派なカメラで撮ってくださった記念写真が2枚。そして、体験者の方の顔写真のプリントされたお手紙が入っていました。
体験者の方と、東海キャラバンでにっこり写っている写真でした。

「まだまだ話したいことがあると言っていましたが、18日の朝食後、眠いから寝ると言ったまま、夢の世界へ旅立ってしまいました」
その文面に、「えっ?これって・・・?」と2人で顔を見合わせることしばし。
「だって、あれから1週間ってことでしょう?」確認する前に、2人して泣き声になっていました。
その数時間後、東海キャラバンリーダーが、写真のお礼の電話を入れてみると、やはりあの体験者の方は亡くなったのだということでした。

「また来てね、今度は5時間話すから」とおっしゃる体験者の方と何度も握手をして、再会を約束してお宅を後にしていました。
耳が不自由になられていたため、筆談での聞き取りでした。おそらく、ご自身の言葉もよく聞こえていなかったため、発音が不明瞭なところも多く、しっかりとした証言記録を残すには不十分な結果となっていました。
この状況をふまえて、もう一度じっくりお話をうかがえるように準備できたら、と思っていたのですが、「もう一度」は、もう永遠にやってこないことになってしまいました。
「またお会いしましょう。お元気で」と約束してそう願っても、次の機会がある等とは思ってはいけないのだということを思い知りました。

体験者の方は、その最後の1週間、久しぶりに戦争の体験を話すことができたのを喜んでおられたそうです。

1週間遅かったらお話を伺うことができなかったということなのか、お話をビデオに収めたことで体験者の方が思い残すことはないと思われたということなのか、それを知ることはできません。
ただ、「一期一会」という言葉をかみしめなければならないのだと、戦場体験以外のことまで教えていただいたように感じます。
明日2月27日(日)の、朝日新聞愛知全域版に、東海キャラバンのことが掲載されるそうです。

2月12日(土)の、豊川収録会の様子が中心になると思います。
愛知県の方、ぜひチェックしてみてください。
戦場体験放映保存の会の2011年度総会と交歓会を開催します。
基本的には保存の会会員の方対象のイベントです。

日時:3月12日(土)
 総会:11:00~
 交歓会:12:30~14:30
開場:都議会議事堂1F(都庁横)ポールライト
交歓会費:3000円(総会のみ参加の方は不要です)

総会議題
2010年度の総括に加え、下記のような内容について、ご報告・ご相談いたします。

●全国キャラバン(西日本)
●関東圏の更なる体験者の方の掘り起こし・取材の活性化
●証言のデータベース化
●夏期イベント(史料を活かして)
今年はじめに2011年度の活動を考える企画会議を行った際、今年の夏は、都内で展示中心のイベントを行うのはどうかという話が出ました。
展示中心のイベントは、日比谷証言集会を始める前の年に、浅草で「千人展」として行っていました。(ブログ係はこの時代は知りません)そのときは、元兵士の方々に軍装品等を持ち寄っていただいて展示する形だったようです。
今度は、もっと証言を前面に出した展示にすることを考え始めています。
実際にやるのかどうかは総会にかけてからになりますし、全国キャラバンと並行となるため、実現にはいろいろと考えるべきことがあります。

これが、自分たちのところの主催でない場合、状況が変わってきます。
主催者の指示に従うことが大前提であり、スペースも限られますが、イベント運営面に割く分のエネルギーを、展示等に向けることができます。
一番近いところでは、「第2回いたばしピース芸術祭」への依頼参加がありますが、ここで少し新しい試みをしてみようかという案が出ています。
何らかの形で、証言映像を使えないかと考えているところです。

すでにイベントまで10日ほどになっており、どこまでできるのかどうかわかりませんが、お試し段階でも、今後につながるおもしろいものができればいいと思います。